Webデザイナー検定は、独学でも合格できる?」「Webデザイナー検定って、本当に取る価値があるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。せっかく時間をかけて資格を取得しても、実際の仕事に活かせるスキルが身に付くのか不安ですよね。

この記事では、Webデザイナー検定について、ベーシックとエキスパートに分けて詳しく解説します。試験日や難易度、合格率、勉強方法などをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。記事を読めば、Webデザイナー検定を通じたスキルアップの道筋が見えてきます。

Webデザイナー検定は、独学でも十分合格を目指せる資格です。体系的な学習を通じて基礎知識が身に付くため、Webデザインを学ぶ人にとって効果的な学習方法の一つとなります。

Webデザイナー検定は、公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS)が実施している民間資格の試験です。Webサイト制作に必要な基礎知識が身に付いているかを評価する試験となっています。

Webサイトの目的や方向性を決める計画段階から、実際のデザイン作成、作ったサイトが正しく動くかのチェックまで、必要な知識がすべて含まれます。特に大切なのは「見やすく使いやすいWebサイト」を作れる力です。

きれいなデザインを作るだけでなく、お客様が求めていることを理解し、誰でも迷わず使えるサイトを作る技術が求められます。HTMLやCSSといった基本的な制作技術から、サイトの更新や管理方法まで、幅広い知識が必要です。

Webデザイナー検定は役に立たない?

Webデザインの世界では、資格の有無はあまり重要ではありません。採用時の判断も、ほとんどがポートフォリオの質で決まります。ただし、資格取得を目指すことは決して無駄ではありません。

学習中の人にとってはモチベーション維持になるうえ、体系的な学習を通じて基礎知識を整理できるからです。専門知識を持っている証明として、クライアントから評価されることもあります。ただし、最終的には、実際の制作力や実績で評価される世界です。資格で得た知識を実務でどう活かせるかが、本当の価値となります。

Web デザイナー検定とウェブデザイン技能検定の違い

Webデザイナー検定は民間資格ですが、ウェブデザイン技能検定は、厚生労働省が認定する唯一の国家資格です。試験内容も大きく異なります。ウェブデザイン技能検定は3級から1級までの段階制で、学科試験に加えて実技試験があります。

3級は基礎的な内容で誰でも受験できますが、2級は2年以上、1級は7年以上の実務経験が想定される高度な内容です。Webデザインの知識だけでなく、情報処理やインターネットの基礎知識、知的財産権など、より幅広い分野の理解が求められます。

Webデザイナー検定は実技試験がなく、主にWeb制作に関する知識を問う試験です。Webデザイナー検定は学習初期の知識習得に適しており、ウェブデザイン技能検定は実践的なスキルの証明に向いています。キャリアステージによって使い分け、両方の資格を段階的に取得するのも一つの選択肢です。

Webデザイナー検定は、ベーシックとエキスパートの2種類がありますが、ここではどちらにも共通する試験概要を解説します。

受験資格誰でも受験可能
受験日程7月と11月
受験会場17都道府県
申し込み方法インターネットもしくは郵便局からの申し込み
試験結果の確認方法検定日の30日後、各受験者のマイページにて確認可能

それぞれ詳しく解説します。

受験資格

Webデザイナー検定は特に受験条件がなく、どなたでもチャレンジできる資格試験です。

受験日程

Webデザイナー検定は、例年、7月の2〜3週目と11月の3〜4週目に実施されています。2025年度の検定日程日は、未発表です。(2025年1月現在)

申し込み期間は、7月開催は4月〜6月、11月開催は、9月〜10月となっています。

受験会場

Webデザイナー検定は、以下の17の都道府県で実施されています。

  • 北海道 札幌市
  • 宮城県 仙台市
  • 栃木県 宇都宮市
  • 埼玉県 川越市
  • 千葉県 千葉市
  • 東京都 23区内
  • 神奈川県 横浜市
  • 静岡県 静岡市
  • 愛知県 名古屋市
  • 石川県 金沢市
  • 京都府 京都市
  • 大阪府 大阪市
  • 兵庫県 姫路市
  • 広島県 広島市
  • 愛媛県 松山市
  • 福岡県 福岡市
  • 沖縄県 沖縄市

受験申込時に希望地域を選択できますが、受験会場は受験票の到着まで分かりません。

受験票は検定日の約10日前に発送されます。受験地は、申し込み期間中であればインターネットから変更可能です。

申し込み方法

個人で受験する場合の申し込み方法は、インターネット申し込みか郵便局での申し込みです。インターネットの場合は、CG-ARTS Webサイトから申し込み、受験料を支払います。支払い方法は、クレジット決済、コンビニ、ゆうちょ銀行ATMから選択可能です。

郵便局から申し込む場合は、郵便局備え付けの「払込取扱票」を使用し、受験料とともに申込みます。手数料は受験者負担です。「払込取扱票」の詳細は公式サイトより確認できます。

試験結果の確認方法

試験の解答は、検定日の5日後の金曜日にCG-ARTSのWebサイト上で公開されます。合否発表は、検定日の30日後、各受験者のマイページにて確認可能です。合格通知及び合格証明書は、検定日の約60日後に発送されます。

Webデザイナー検定には、ベーシックとエキスパートの2つのレベルがあります。ここでは、Web制作の基本を学べるベーシックの試験内容について解説します。

【試験内容】

試験形式マークシート方式
出題数10問
試験時間60分
出題範囲Webサイトの企画から制作、公開、運用まで、制作工程全体
Webデザイナー検定 出題範囲(ベーシック)|CG-ARTS
合格点70点/100点満点中
合格率約60%
受験料5,600円
過去問問題解答(2024年後期)

ベーシックより高度な専門知識を習得するエキスパートの試験内容は、以下のとおりです。

【試験内容】

試験形式マークシート方式
出題数10問
試験時間80分
出題範囲Webサイト制作の基礎知識に加え、ユーザビリティや知的財産権、サイト運営の知識まで
Webデザイナー検定 出題範囲(エキスパート)|CG-ARTS
合格点70点/100点満点中
合格率20~40%
受験料6,700円
過去問問題解答(2024年後期)

Webデザイナー検定のベーシックは、独学でも合格を目指せます。基本的な知識を問う内容なので、参考書を使って体系的に学習しましょう。おすすめの参考書は、Webデザイナー検定の主催元であるCG-ARTS推奨の参考書です。試験範囲に沿った内容になっているため、最適な教材といえます。

初めは専門用語が多く戸惑うかもしれませんが、参考書で基礎知識を身に付けたあと、実際にパソコンで手を動かしながら学ぶことで理解が深まります。過去問題を解くことも、試験対策として有効です。

一方、エキスパートでは、より深い知識と応用力が求められます。必要に応じて、通信講座やスクールでの学習を検討するのもおすすめです。

Webデザイナー検定を実施しているCG-ARTSによると、Webデザイナー検定資格を活かせる職種は、以下のとおりです。

  • Webデザイナー
  • Webプロデューサー
  • プロジェクトマネージャー
  • Webプランナー
  • フロントエンドエンジニア
  • コーダー
  • Webマスター
  • 営業・販売

Webデザイナー検定は、Webデザイナーだけでなく、Webサイト制作の企画から運用まで、さまざまな工程に関わる職種で活かせる資格です。Web業界での幅広いキャリア形成に役立ちます。

Webデザイナーに関するよくある質問をまとめました。これからWebデザイナーを目指す方は、参考にしてみてください。

未経験からWebデザイナーになるには?

Webデザイナーになるには、専門学校でHTML・CSS・JavaScriptなどのプログラミング言語や、デザインツールの使い方を学ぶのが一般的です。近年では、オンライン学習サービスやチュートリアルを活用して独学で学ぶ人も増えています。

独学でスキルを磨く場合は、Webデザイナー検定などの資格試験にチャレンジすることで、体系的に知識を身に付けられます。スキルを習得したら、次は就職活動で使用するポートフォリオ(作品集)の作成が重要です。

就職したい企業のニーズに合わせたデザインや、自分の強みが伝わる実績を盛り込みましょう。Web制作会社や広告代理店への就職、またはフリーランスとして活動するなど、さまざまなキャリアパスが考えられます。

Webデザイナー検定以外におすすめの資格は?

Webデザイナー検定以外にも、Webデザインに関する資格は多くあります。おすすめの資格は、以下のとおりです。

特にPhotoshopとIllustratorの資格は実務で重要となるツールの習得を証明できます。PhotoshopはWeb制作での写真加工やバナー作成に必須であり、Illustratorはロゴやアイコン、Webサイトのデザインに欠かせないデザインソフトです。

Illustratorについては、以下の記事で詳しく解説しています。

Webデザイナーの将来性は?

Webデザイナーの需要は、企業のデジタル化やオンラインビジネスの拡大とともに高まり続けています。一方で、デザインツールの充実やAI技術の進化により、基本的なWebサイト制作の敷居は低くなっています。

これからのWebデザイナーには、単なるデザインスキルだけでなく、ユーザー目線での使いやすさの提案や、ブランドの魅力を引き出す企画力など、より専門的な価値を提供できる力が必要です。デザインスキルを磨きながら、自分ならではの強みを見つけることが、長く活躍するためのカギとなります。

Webデザイナー検定は、Web制作に必要な知識を幅広く学べる資格です。現場の最前線で活躍するWebデザイナーたちは、実務経験を重ねながらスキルを磨いていきますが、この検定での学びは確実な土台作りに役立ちます。

実際のデザインワークはもちろん大切ですが、検定で得られる基礎知識を持っていることで、クライアントとの打ち合わせもスムーズになります。また、独学でWebデザインを勉強している人にとっては、目標ができることでモチベーション維持にもなるでしょう。

検定合格はゴールではなく、新たなスタートラインです。そこで学んだ知識を実際の仕事に活かし、一歩ずつ経験を積み重ねていくことが、Webデザイナーとしての成長につながります。

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