小学生向けの英語教材、たくさんありすぎて選び方が分からない」「とりあえず無料のものから試してみたいけど、子どもが続けられそうなものはどれ?」こうしたお悩みをお持ちではないですか?

小学3年生から外国語の授業がスタートした今、英語に触れている子と触れていない子では、スタートから差がつく傾向にあります。この差は中学校で更に顕著になり、英語が得意な子と苦手な子がはっきりと分かれてしまうケースも少なくありません。小学生のうちから少しずつでも英語に親しむ環境を作ることが大切です。

本記事では、小学校の外国語の授業を担当していた筆者が、初めて英語を勉強する子におすすめの教材を10個紹介します。無料でダウンロードできる教材や楽しく学べるスマホアプリなどもあるので、最後まで読んでみてください。

この記事を読めば、たくさんある英語教材の中から、お子さまに合った教材が見つかり、ムリなく英語力を伸ばせます。

グローバル化の波を受け、2020年度より小学校での英語教育が大きく変わりました。これまで中学校から本格的に始まっていた英語学習が、小学3年生から6年生までの必修科目として取り入れられることになったのです。

また、中学受験でも英語を受験科目に設定する学校が増加しています。首都圏模試センターによると、首都圏の中学入試で英語を選択科目として採用する学校が、急速に増えています。2014年には15校だった実施校数は8年間で約10倍に伸び、2022年春の入試では私立・国立合わせて146校となりました。前年からは3校の増加です。

参考:今春2022年入試では146校が「英語(選択)入試」を実施!|首都圏模試センター

大学入試における英語試験も多様化が進んでいます。私立大学を中心に、4技能(読む・書く・聞く・話す)を重視し、英検やTOEICなどの資格・検定試験の結果を活用する大学が増えています。小学生のうちから4技能をバランスよく身につけていくことが、将来の選択肢を広げる近道といえるでしょう。

小学生英語の内容

小学校では、どのような授業が行われているのかまとめました。

学年3・4年生5・6年生
位置づけ外国語活動教科としての外国語
学習内容聞く・話す中心4技能(聞く・話す・読む・書く)を学習
具体的な学習内容・あいさつ
・数字
・アルファベット
・色
・スポーツ
・果物
・天気
・曜日
・時刻
・文房具
・自己紹介
・行事
・誕生日
・状態や気持ち
・家族
・味覚
・物の場所や位置関係
・自分の名前をかつ自体で書く
・簡単な語句の書き写し
授業の頻度週1コマ程度週2コマ程度
通知表での評価なしあり

3・4年生では、アルファベットカルタや英語の表現を使ったゲーム、歌などを通じて、英語に親しむのが目的です。5・6年生では、「読む」「書く」の学習が加わり、他の科目同様、通知表で評価がつきます。

小学生の英語教材はあふれかえっているため、どれを選べばいいか分からない方も多いでしょう。適当に選んでしまうと、難かしすぎて挫折してしまったり、面白くなくて飽きてしまったりする可能性が高いです。

ここでは、小学生がムリなく英語学習を継続できる教材選びのポイントを解説します。

子どものレベルに合ったものを選ぶ

子どもの英語学習は、レベルに合った教材選びが重要です。初めて英語に触れる子の場合は、読み書きを急かすのではなく、まずは英語の音に親しむことから始めましょう。

絵や図を使って単語を覚えたり、音声を繰り返し聞いたりする教材が最適です。ムリなく楽しみながら学べる環境を整えることで、英語学習への抵抗感を減らし、長く続けられる土台を作れます。
初心者が最初に取り組みたい英語学習は、英語の文字と音の関係を学べる「フォニックス」です。フォニックスが学べる教材は、こちらから確認できます。

子どもの性格に合ったものを選ぶ

子どもの性格によって合う教材、合わない教材があります。筆者はおうち英語で2人の娘に英語を教えていますが、同じ姉妹でも合う教材はまったく違うことを実感しています。

姉は真面目で書くことが苦にならないタイプ。読み書きのあるドリルタイプの学習もコツコツと進められました。

妹は飽き性で、楽しくないと続けられないタイプ。ドリルのような勉強要素の強い教材は、嫌がってなかなか進まないのですが、ゲーム性のあるアプリなら毎日10分と時間を決めて継続できています。
おすすめの英語学習アプリについては、こちらで紹介しています。

音声も一緒に学べる教材を選ぶ

どんな言語を学ぶ場合でも、まずは「音」から覚えていくのが自然な流れです。英語教材を選ぶ際は、CDやアプリなどで音声が確認できるものを選んでください。英語の文字と音声を一緒に学ぶことで、英語を読む力だけでなく、聞く、話す力も一緒に伸ばせます。

ドリルなどの無料ダウンロード教材を使う場合は、お子さまが正しい発音を身につけられるよう、保護者の方がスマホなどで発音を確認して聞かせてあげましょう。

数ある英語教材の中から、初心者に向いている英語教材を以下の3項目に分けて紹介します。

初心者が効率よく英語力をつけていくなら、まずは英語の音である「フォニックス」から学ぶのがおすすめです。それぞれ解説します。

フォニックスが学べる教材

どんな言語もまずは音から覚えるのが基本です。英語を学び始めるときは、英語の文字と発音の関係性を表す「フォニックス」を覚えましょう。フォニックスを覚えると、初めて見る単語も検討をつけて読めるようになります。

たとえば英語初心者は、DOGという単語を見ても「ディーオージー」と読んでしまいます。フォニックスを知っていれば、Dは「ドゥッ」Oは「オッ」Gは「グッ」と読めるため、DOGを「ドッグ」と読めるわけです。

フォニックスを覚えると、単語が読めるようになるほか正しい発音が分かるため、リスニング力の強化にもつながります。フォニックスは、柔軟な聴力をもった低学年までに学ぶのがおすすめです。

フォニックスを学べる教材を3つ紹介します。

YouTube|フォニックスの歌

画像引用:YouTube

フォニックスを覚えるのにおすすめなのが歌です。YouTubeで「フォニックス」と検索してみると、何曲か見つかります。お子さんとお気に入りの1曲を見つけて、歌いながら覚えましょう。

何度か歌ってフォニックスを覚えたあとに、以下の単語が読めるか確認してみてください。「英語が読めた!」と自信が持てるはずです。

  • BAG
  • CAT
  • SAD
  • RED
  • TEN
  • BUS

無料アプリ|ABC Kids – Tracing & Phonics

画像引用:Google Play

無料スマホアプリ「ABC Kids – Tracing & Phonics」では、フォニックスを学びながら、アルファベットの大文字・小文字の書き方も一緒に学べます。

シンプルな操作で広告も表示されないため、未就学児〜小学校低学年のお子さまでも、一人で安心して取り組めます。

教材本|小学生のフォニックス

画像引用:Amazon

「小学生のフォニックス」は、発音体操や楽しい歌を通じて、自然とフォニックスのルールが身につく教材です。CDも付属しているため、音の聞き分けや発音練習も楽しめます。

薄い本なので負担が少なく、継続しやすいです。日本語での丁寧な解説があるため、理解しやすいのもうれしいポイントです。

英単語が学べる教材

フォニックスの次は、英語の基礎となる単語学習に進みましょう。ただし、小学生の場合は、文字だけの単語帳で機械的に暗記する方法は、退屈で続かない可能性が高いです。

ここでは、小学生が英単語をムリなく覚えられる教材を紹介します。

教材本|Longman Children’s Picture Dictionary with CDs

画像引用:Amazon

この教材は、お子さまが楽しく英単語を学習できる「ピクチャーディクショナリー」です。ピクチャーディクショナリーは、日本語を介さずイメージと英語をセットで覚えられるのが特徴です。暗記ではなく、直感的に英単語を覚えられるため、楽しみながら英単語を覚えられるでしょう。

無料アプリ|英語物語

画像引用:App Store

「英語物語」は、学習とゲームを融合させた無料の英語学習アプリで、教科書での学習に飽きやすいお子さまにおすすめです。日本の各地域のゆるキャラと戦いながら英語を学ぶというユニークな設定で、問題を解くことでキャラクターを倒し、ストーリーを進めていきます。

学習内容は単語だけでなく、文法やイディオム、発音まで幅広くカバー。四択問題を通じてリーディングに必要な要素を総合的に学べます。また、スペルや発音のチェック機能、復習機能、辞書機能など、実践的な学習ツールも充実しているため、楽しみながら効果的に英語力を伸ばせます。

無料ダウンロードできる英語教材|すたぺんドリル英語

画像引用:すたぺんドリル

すたぺんドリルは、未就園児から中学生向けの総合的な学習支援サイトです。国語や算数などの基礎科目に加え、プログラミングまで幅広い教材を無料で利用できます。

英語に関しては、20名以上の英語教師が監修した質の高いカリキュラムを提供しており、アルファベットから文法まで体系的に学習できます。

机に向かって勉強するのが苦ではないお子さまには向いているでしょう。ただし、音声は保護者がスマホなどで確認して聞かせる必要があります。

ドリル|覚えておきたい英語の文(小学生の英語ドリル)

画像引用:Amazon

「覚えておきたい英語の文」は、小学生から中学1年生までの基本的な英語が学べる入門書です。

特徴は見開き2ページの分かりやすい構成で、左のページでイラストを見ながら英文の使い方を学び、右のページで実際に書いて練習できます。be動詞や一般動詞、疑問文など、基礎からステップアップしながら学べて、CDで音声も一緒に勉強できるのが魅力です。

「聞く」「話す」ことからスタートして、徐々に「読む」「書く」力も伸ばせます。英検5級を目指すお子さまにもおすすめです。

リスニング力・スピーキング力を鍛えられる教材

外国語を習得できる「臨界期」は16歳までと言われており、とくに聞く力と話す力は、早い時期から楽しく学ぶことで身につきやすいです。ここでは、リスニング力とスピーキング力を鍛えられる教材を紹介します。

無料アプリ|英検リスニングマスター5級4級

画像引用:App Store

小学生でも楽しく取り組めるリスニングアプリ「英検リスニングマスター5級4級」なら、無料で英語のリスニング力を伸ばせます。初めて英語を学ぶお子さまでも感覚的に解ける問題が多く、1回たった5問という気軽な構成なので、飽きずに続けられます。

基礎的な英単語や簡単なフレーズから徐々にステップアップできるため、小学生の日常的な英語学習にもぴったりのアプリです。

DVD|リトル・チャロ プレミアム・コレクション

画像引用:Amazon

NHK英語学習番組から生まれた「リトル・チャロ プレミアム・コレクション」は、小学生でも楽しく英語が学べる人気教材です。初めて英語を学ぶ小学生にも聞き取りやすいよう、日常でよく使う表現をゆっくり丁寧に話すシーンが多いのが特徴です。

1話5分という短さなので、飽きっぽいお子さまでも集中して視聴できるでしょう。可愛らしいキャラクターと一緒に、ムリなく英語を身につけてみませんか。

オンライン英会話

リスニング力とスピーキング力の両方を伸ばせるのがオンライン英会話です。オンライン英会話は、お手頃な料金と通学不要の手軽さから注目を集めています。

オンライン英会話がとくに向いているお子さまの特長は、次のとおりです。

  • 人懐っこく、知らない先生とも楽しく話せる子
  • 教室では緊張するけど、家では自信をもって学習できる子
  • 親の前で恥ずかしがらず英語を話せる子

サービスを選ぶ際は、まず対象年齢が合っているかを確認しましょう。また、無料体験レッスンで実際の雰囲気を確かめることをおすすめします。料金プランや予約のしやすさなども比較検討して、お子さまに合った教室を見つけてください。

小学校で英語が必修化され、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をバランスよく伸ばすことが大切になっています。

4技能を総合的に伸ばすには、英検にチャレンジするのもおすすめです。小学生の英検受験者数は年々増加しており、2015年の約35万人から2022年には52万人を超えています。

参考:受験の状況|日本英語検定協会

4技能を総合的に測れる英検にチャレンジすることで、お子さまの英語力を着実に伸ばすことができます。とはいえ「自宅学習だけでは十分な対策ができるか不安」という方は、英検対策を行う塾の利用もおすすめです。

オンライン家庭教師GIPSでは、5級から1級まで幅広い級の英検対策に対応しており、英検を専門で指導する講師が一次試験から二次試験(面接)までトータルでサポートします。ぜひ無料体験授業で実際のレッスンを体験してみてください。

小学生向けの英語教材を選ぶときは、お子さまのレベルに合ったものを選びましょう。初心者の場合は、まずフォニックスを学んでから英単語を覚えるのがおすすめです。英単語を覚えるときは音とセットで覚えることが大切なので、教材選びの際は必ず音声が確認できるものを選びましょう。

また、お子さまの性格によって教材の向き不向きがあるので、今回紹介した内容を参考に教材を選んでみてください。たとえば、飽きっぽい子にはゲーム要素の強いアプリを使用したり、知らない人とも臆せず話せる子には、オンライン英会話に挑戦させたりなどです。

英語の4技能を総合的に伸ばすには、英検受験にチャレンジするのもおすすめです。効率よく英検合格を目指したい方は、英検対策のある塾も検討してみましょう。

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